2012年11月2日金曜日

レビュー:SONY HMZ-T2(とアイトレックの比較)(そういえばバーチャルボーイ)

3Dの映画を自宅で見るために購入しました.以前,初期型アイトレックを使っていたので15年ぶりのヘッドマウントディスプレイです.普通のレビューは色々出ているので,アイトレックとの比較という観点でレビューしてみたいと思います.
まず,HMZ-T2が勝っている点です.
  • 解像度が高い
  • 画面が大きい
  • 3Dがみられる
  • 遮光カバーが付属している
  • イヤホンが交換可能
まず解像度が1280x720と高いです.アイトレックは320x240位だったのでドットが見えすぎる状態で字幕が読みづらかったのですが,HMZ-T2ではドットは殆ど気になりません.次に画面の大きさですが,アイトレックが60インチ相当だったのに対して,HMZ-T2は750インチと大幅にアップしています.ですが,体感的にはそこまで大きくなっているようには感じません.どちらも壁などにある物などと比べると確かに表示上のサイズがあるように感じるのですが,体感ではそこまで大きく感じないです.このあたりは人によって感じ方が違うと思いますが,私はヘッドマウントディスプレイの画面では大きさを感じにくいようです.次に3Dですが,これはHMZ-T2の圧勝ですね.自宅で高品質の3D映像が10万円以下で鑑賞できるというのは素晴らしいです.ただし,3D映像についてはコンテンツ側が追いついていない状態ですね.3D対応のBlu-rayの数はまだまだ少ないですし,トイ・ストーリーのようなCG系が多いですね.実写映画でも3Dが増えるとうれしいですが,普通の3Dテレビだと専用メガネをかけないといけないので,なかなか普及はしないでしょうね.次は遮光カバーがついている点です.遮光カバーの有無は没入感にかなり影響を与えますが,アイトレックではオプションでした.買えば良いじゃないかと思うかもしれませんが,その当時はヘッドマウントディスプレイはニッチ産業で,どの電気屋にも置いてあるようなものでは無く,ましてやオプション品に至っては簡単には手に入らない状態でした.そういった事を経験しているので,最初から遮光カバーがついているのはありがたいですね.最後はイヤホンが交換可能ということです.アイトレックは本体から直接イヤホンが出ていたのですが,長く使っていると断線してしまいますよね.それに対してHMZ-T2は交換可能ですので,万が一断線しても安心ですし高級なイヤホンに交換することも出来ます.実際,私は重低音が好きなのでaudio-technicaのSolid Bassシリーズの物に交換しています.

次にアイトレックに負けている点です.
  • 大きく重い
  • 装着と調整が難しい
まず,大きく重いことです.アイトレックはメガネ的なサイズで主さも100g強でしたが,HMZ-T2はT1から軽くなったといえ300g以上あり本体も大きいです.HMZ-T2は座った状態だと重力で下にずれてくるので,基本寝た状態で使うようにしています.使った後はおでこと鼻に跡がきっちりつきますね.まあ,アイトレックも鼻には跡がついたので,どっちもどっちですね.そして,HMZ-T2の最大の問題点は装着と調整が難しいことです.アイトレックは鼻パッドの高さだけ調整できるようになっていて,メガネの様にかければ使えるという簡単なものでした.それに対してHMZ-T2は,おでこパッドの位置,頭のベルト2本の長さ調整,左右のレンズ位置の調整というように調整する項目が多いです.おでこパッドとベルトの長さをうまく調整しないと,すぐに本体がずれてきて映像がぼやけてしまいます.左右のレンズ位置の調整は簡単ですが,装着具合によっては再調整が必要なため,たまに調整しないといけないことがあります.このあたりは大画面による弊害なのでしょうね.最近は慣れてきて調整具合が決まってきたので楽になってきていますが,アイトレックのメガネの様にかけて即見られるというのは素晴らしいですね.

こんな感じでHMZ-T2とアイトレックの比較をしてみましたが,当たり前ですがHMZ-T2の方が相当優れています.とはいえ,アイトレックは15年前に発売されているという点を考慮すると健闘していますね.去年は色々あったオリンパスですが,やはり光学系の技術力は高いのだなと思い知らされます.つい最近ソニーとオリンパスが医療機器関係で提携することが決まりましたが,ヘッドマウントディスプレイでも提携してもらいたいですね.


追記)
ふと,もう1機種ヘッドマウントディスプレイを持っていたのを思い出しました.しかも3D表示が出来る物です.任天堂「バーチャルボーイ」です.世の中では大失敗の烙印を押されていますが,素晴らしいものだったと思います.
バーチャルボーイの素晴らしい点

  • あの当時で3D表示!(色は赤色しかない)
  • おでこや鼻に跡がつかない
  • ゲームが出来る(ゲームしか出来ない)
まず,あの当時で高品質の3D表示が出来たことです.赤色しか出ませんが,当時マリオズテニスをやったときの驚きは凄まじかったです.左右独立の映像を出しているので,何気に高品質です.そしてバーチャルボーイはスタンドに設置して覗き込むタイプですので,本体重量は関係有りません.本体を固定できるスタンドをソニーに発売してもらいたいですね.そして,単なるディスプレイでは無くゲーム機なのでゲームが出来ます.しかし,全然売れなかったためソフトが圧倒的に少なかったです.なんと国内では19タイトルしか出ていません.そしてクソゲー率が高いです.

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